轟変面芸術団、始動。

中国伝統芸能「変面」と向き合う中で生まれた、一つの想い。

なぜ今「轟変面芸術団」を立ち上げたのか、その背景とこれからについてお話します。

轟変面芸術団、始動。

はじめまして。

轟変面芸術団 代表、変面俳優の姜潤(きょうじゅん)です。

このたび、四川伝統芸能「川劇変面」を中心としたパフォーマンス団体、「轟変面芸術団(とどろきへんめんげいじゅつだん)」を立ち上げました。

最初の記事となる今回は、私がなぜこの団体を立ち上げたのか、そして轟としてこれからどのような活動を目指していくのかについて、少しお話したいと思います。

近年、日本でも変面を目にする機会が増え、イベントや舞台など、さまざまな場所で求めていただけるようになりました。

変面は、元来は一子相伝・国家機密ともいわれ、かつて限られた者の間で大切に受け継がれてきた技芸です。現在も中国の無形文化財とされています。

しかし、時代の変化とともに、次の世代へつないでいくため、その門戸も以前に比べて大きく広がり、現在では中国国外でも変面を学び、演じる人が増えています。

日本でも変面を演じる人は増えてきましたが、本場の師のもとで体系的に学ぶことは、決して簡単なことではありません。

師を求め、学ぶ環境を整え、相応の費用と時間をかけながら技芸を身に着けていく必要があります。言葉や距離の壁もあり、日本にいながら本格的に学ぶには決して低くないハードルがあります。

それでも、変面という芸に強い愛情と熱意を持ち、真剣に技芸と向き合おうとする演者も少しずつ増えてきました。

私自身も、師のもとで正式に変面を学び、その技芸を受け継いだことで、活動の幅は大きく広がりました。

日本各地での舞台はもちろん、変面発祥の地である中国・四川省の舞台に立つ機会にも恵まれ、現地の役者たちとの交流や舞台経験を重ねる中で、変面という芸の奥深さを改めて感じてきました。

そして、自分がそうした経験をさせていただいたからこそ、次第に一つの想いを持つようになりました。

高い志を持ち、本格的に変面と向き合っている演者たちが、それぞれの技芸を磨き、その力を発揮できる場所をつくりたい。

一人の演者としてできることには限りがあります。

しかし、それぞれ異なる経験や個性を持ちながらも、変面に対する志を同じくする演者が集まれば、一人ではつくることのできない舞台や、新たな可能性が生まれるのではないかと考えるようになりました。

そして、もう一つ大切にしたいことがあります。

変面の需要が高まり、日本で目にする機会が増えている今だからこそ、これから日本で「変面」という芸がどのように知られていくのかも大切だと考えています。

変面は、一瞬で顔が変わる驚きだけの芸ではありません。

私自身、学び続け、本場・四川の舞台や役者たちに触れる中で、その技術だけでは語ることのできない奥深さを感じてきました。

だからこそ、変面を目にする方がこれからさらに増えていく中で、その魅力がより良い形で伝わり、変面という芸そのものへの関心につながってほしいと思っています。

志を持つ演者が集まり、それぞれが技芸を磨き、力を発揮できる場所をつくること。

そして、私たち自身がより良い舞台を追求し続けることで、日本における変面の認知と可能性を、より良いものへとつなげていくこと。

その一つの形として生まれたのが、「轟変面芸術団」です。

まだ始まったばかりの団体ですが、一つひとつの舞台を大切にしながら、私たちなりの形で変面の魅力を届けていきたいと思います。

このブログでは、轟変面芸術団の出演情報や活動の記録をはじめ、四川伝統芸能「川劇変面」の文化や技芸についても少しずつ発信していく予定です。

これからの轟変面芸術団を、どうぞよろしくお願いいたします。

                              轟変面芸術団 代表・姜潤